もふもふした忠実な日本犬『柴犬』の性格としつけ方!豆柴なのに大きくなっちゃった!?

もふもふした忠実な日本犬『柴犬』の性格としつけ方!豆柴なのに大きくなっちゃった?

日本の犬といえば、真っ先に思い浮かぶのが柴犬ではないでしょうか。唐草模様のスカーフがとても良く似合う和風犬。柴犬はスタンダードな茶色の子をよく見掛けますが、黒と白の子も可愛いですよね。

最近では映画で起用されたことをきっかけに、海外でもSNSを通じて柴犬のファンは急増しているようですね。今回は、そんな誰からも愛される柴犬の性格としつけ方について紹介します。

また、中でも特に人気があるのが柴犬の小型版『豆柴』。でも、実は豆柴という犬種は存在していない?豆柴を飼ったら大きくなっちゃった!豆柴を購入する際の注意点も紹介します。

柴犬はこんな性格!

海外種の犬がペットとして飼われることの多い中、日本に昔から馴染んでいるとはいえ、柴犬の性格を知らない人が多くなっているのではないでしょうか。映画のイメージの他に、魅力のいっぱい詰まった柴犬の性格をご紹介します!

日本人にピッタリ

日本人にピッタリ?

柴犬のルーツはとても古く、縄文時代の遺跡からは柴犬の先祖と考えられる小型犬の骨が発見されています。平安時代には、すでに猟犬として人々に飼われて活躍していたとされる犬です。鷹狩やウサギ狩りを始め、本州中部の山岳地帯を中心に、獣猟犬として飼育されていた記録があります。

単に家畜としてではなく、人間のパートナーとして活躍してきた様子をうかがうことができますよね。それほど昔から日本の住環境になじんでいる柴犬ですから、現在でも飼育しやすい犬として高い人気を誇っています。

意外にも室内でも飼育しやすく、室内犬で人気のある海外産の小型犬と違い、「吠えない犬」として海外では紹介されているのです。そんな寡黙な日本人にそっくりな柴犬は、海外にも熱心なブリーダーが増えています。

海外での名称も「シバイヌ」ということで、犬種の「シバ」だけでなく「イヌ」も含まれた名称となりました。他の犬とは一味違うその性格が魅力的なのでしょう。

無駄吠えが少ない

ムダ吠えが少ない!

古くから番犬として認識されてきた柴犬ですが、実は無駄吠えの少ない犬種でもあります。ただし、これはしつけがしっかりとされていることが前提となります。

柴犬は本来、あまり声を出す犬種ではなく、しつけ次第で簡単に無駄吠えを防ぐことができるのです。しかし、頭の良い犬種でもありますから、人がいい加減な態度で接するとコントロールが難しくなってしまいますから、注意が必要です。

上手にしつけることができれば、一軒家でなくとも、マンションなどの室内でも飼うことは可能になります。ただ、平均的に10kg前後の体格がありますので運動量はそれなりに必要です。あまりにも運動不足となるとしつけが行き届いていてもストレスから無駄吠えをするようになってしまいます。

無駄吠えをしないからといって、散歩などのお世話をおろそかにしてしまってはいけません。犬本来の欲求を満たしてあげることにも、充分な配慮が必要です。柴犬の無駄吠えに関してのしつけ方は記事後半で詳しく説明します。

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何といっても忠実

何といっても忠実

「忠犬ハチ公」という映画があったように、日本犬は人に対して忠誠心があるというイメージがとても強く印象付けられています。ちなみに忠犬ハチ公は秋田犬がモデルになっていますが、同じ日本犬という意味では柴犬も似た性格をしています。

事実、性格はフレンドリーで飼い主以外にも愛想を振りまく一面もあれば、知らない人から餌をもらっても口にしないという柴犬も多いです。つまりラブラドールレトリバーやコーギーのように、飼い主以外の人にも全身で好意を示すといった態度をみせる柴犬は少ない傾向にあるということです。

このような態度が、そう簡単には他人になびかないということで「忠犬である」とされている由縁でしょう。

さらに、動物によく見られる傾向として、餌を与えてくれる人を主人とする傾向にありますが、柴犬の場合はそのような優先順位はありません。家族の中では誰が主人であるのかを見極めているようであり、あまり家にいないお父さんでも一番の主人として認識している柴犬が多いということです。

人と上手に生活をしている犬は他にもたくさんいますが、海外では何といっても「忠犬ハチ公」のイメージが衝撃的だったといいます。なお、アメリカへの柴犬の輸出は1990年ごろから本格的に始まったのです。

活発な一面もあります

活発な一面もあります

古来から猟犬として人間と共に活動をしてきたためか、柴犬は縄張り意識が強い傾向もあるようです。古くから番犬として用いられてきたのはその性格ゆえでしょう。無駄吠えのしつけと重複しますが、外で飼う際には犬小屋を道路側に置かないようにするなど、外からのお客様に留意する必要があります。

家族以外への攻撃的な姿勢はともすれば家族への忠誠心のようにも見えますが、犬が嫌いな人にとっては有害となってしまうことも忘れてはいけません。人を嫌う犬種ではありませんが、やはり飼い主への忠誠心のようなものが垣間見えます。

家族への安心感と信頼に比べ、他人には「少し距離を置く」ような姿勢を柴犬には垣間見ることができるのです。外来種の犬に比べると社交的ではないように見えるかもしれませんが、きわめて日本人に近い性格として見ると愛着もわいてくるのではないでしょうか。

豆柴という犬種はそもそも存在しない!?

豆柴という犬種はそもそも存在しない!?

最近、よく耳にするようになった「豆柴」という言葉。一般的には柴犬の小型版といった犬種なのですが、実はこれには疑問符が付けられていることをご存知でしょうか?柴犬特有の愛らしい顔と小さな体――それはそれで大変魅力的にも映りますし、現在人気急上昇中の犬種であることも間違いありません。

ではなぜ豆柴に対して疑問符が付きつけられているのか?その点について解説していきますね。

ひとつの犬種として語られることの多い豆柴ですが、実は、豆柴という犬種はこの世に存在しません。というよりも、そもそも犬種としては認められていないのです。

豆柴というのはそれ自体がスタンダードモデルというわけではなく、普通の柴犬の中の体が小さい個体に過ぎません。つまり、体が小さいだけで、血統的には柴犬なのです。

柴犬というスタンダードモデルから大きく逸脱しているわけでもなく、単に体が小さいだけで新たな犬種と認められるはずもないわけですね。

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犬の歴史は改良の歴史!でも豆柴はそれに当てはまりません!

犬の歴史は改良の歴史!でも豆柴はそれに当てはまりません!

そもそも犬という動物は、改良を加えられて人間と共に生活してきた動物です。「ということは、豆柴だって柴犬の改良型として犬種登録すればいんじゃないの?」という疑問もあるかもしれませんね。

しかし、犬が改良されてきたのは人間の生活上不可欠要素も絡んでいたのです。猟や家畜の保護など、人間の生活を支える上で必要に応じて改良を加えられてきたのが現在の犬種たちなのです。

では豆柴はどうなのかといいますと、必要に応じて改良されて誕生した犬種ではありません。ある意味で突然変異的に小さな個体が生まれてきたという程度のものなのです。確かに柴犬の子犬は可愛いですし、そのままの愛らしさで成犬になってくれたらいいのに――という願望もあるかもしれません。

しかし、豆柴は必要に駆られて改良され、そして誕生したという犬種ではないということは知っておくべきです。つまり、豆柴同士を掛け合わせれば豆柴が誕生するわけではないということです。

血統には通常の柴犬が含まれているわけですから、親同士が豆柴でも子供はスタンダードモデルの柴犬になる可能性も高いわけですね。そのためペットショップなどで、「豆柴」として販売されていた犬でも、成犬になったら大きくなってしまったというトラブルも後を絶たないのです。

原則的に犬種として認められていない以上、販売する際も「柴犬」として販売するべきなのです。

豆柴は意図的に作られた?

豆柴は意図的に作られた?

また、豆柴誕生の裏には、どうもキナ臭い噂も付きまとっています。その噂とは、「豆柴は、小さい体で生まれた子犬を、わざと少ない餌で育てた」という噂です。

実際、最近人気の高いティーカップ・プードルのブリーダーの中には、わざと少ない餌しか与えていないという悪質なブリーダーも存在します。それと同様に、豆柴にも同じことが言えるのではないかと言われているのです。

豆柴を購入したものの、病気がちで通院が絶えないという例も多くあると言われていますから、その噂もあながち間違いではないのかもしれません。

豆柴の登場で困惑気味のブリーダー

可愛いから売れるという、単純な発想で設け主義に走ってしまう悪質なブリーダーのせいで、正当な柴犬ブリーダーたちは大変困惑しているのも実態なのです。

まず、正当な柴犬のブリーディングを行っている業者では、そもそも豆柴という概念すら持っていません。柴犬という犬種はひとつであり、そこに”豆”だとかそういった種は存在しないわけですね。柴犬のブリーダーの元へ行って、「豆柴ください」というのは、大きな間違いだということなのです。

言うなれば豆柴は栄養失調、もしくは遺伝的に何らかの疾患を抱えた柴犬であるということは理解しておいた方がいいでしょう。豆柴に関しては、詳しい出自が分かっていませんし、誕生までの経緯についてもまったく解明されていないのです。

一説には昭和の戦後期以降に豆柴としての犬種が繁殖され始めたとも言われていますが、少なくともすでにすでに60年以上もの歴史がありながら、それでも今なお犬種として認められていないことを考えると、やはり柴犬は柴犬であって、豆柴が犬種として認められることはないと考えていいでしょう

柴犬はあくまでも柴犬であって、例え体が小さいからといって簡単にそれをひとつの犬種として扱うこと自体が不自然なのです。JKC(ジャパンケネルクラブ)でも日本犬保存協会でも、豆柴はあくまでも柴犬だというスタンスを貫いています。

一部の団体では特定のブリーダーによって繁殖された豆柴を犬種として認めていますが、JKCや日本犬保存協会という、二大団体とも言うべき大御所が認めていないのですから、いくら声高に叫んでも、豆柴は単純に「規格の逸れた柴犬」という位置付けなのです。

それでも豆柴にこだわるなら慎重に購入先を選びましょう

それでも豆柴にこだわるなら慎重に購入先を選びましょう

もちろん、体の小さな柴犬同士を掛け合わせ続け、遺伝的に体の小さい柴犬の繁殖に成功しているブリーダーも存在します。そうしたブリーダーであれば、個体の小さな、いわゆる「豆柴」を手に入れることも可能です。

ただし、先にも述べましたが、豆柴だと言われて購入したら大きくなっちゃった!という例が続発しています。また、虚弱で病気がちな豆柴も多数報告されてもいます。

そうしたことから、豆柴の購入を考えるなら、慎重に購入先を選ぶようにしましょう。少なくとも、まっとうな柴犬ブリーダーの元へ行ってもヘタをすれば怒鳴られるだけです。購入先は、自己責任において探すようにしてください。

犬種のスタンダードモデルを束ねているJKCも認めていない豆柴なので、豆柴に対する人気の高まりを危惧する声も多くあります。

ティーカップ・プードルも単純にトイ・プードルから派生した規格外の個体に過ぎないという判断をしている国や団体がほとんどですし、もちろん、豆柴に対しても柴犬から派生した規格外モデルでしかないという見解も当然といえば当然です。

正式に犬種として認められるとするのであれば、JKCや国際畜犬連盟(FCI)に認められてからがスタートとなるでしょう。

その際は豆柴(mame-shiba)という名称になるのか、それともミニチュア・シバとでも名付けられるのかは分かりませんが、現段階で正式には認められていない以上は、豆柴という呼称で販売することに異を唱えるべきなのかもしれません。

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柴犬のしつけ方

柴犬のしつけ方

上記で紹介したように、柴犬は飼い主にとても従順な日本犬らしい性格を兼ね備えた頭のよい犬種として知られています。しかし、ここには少々語弊があります。なぜなら、柴犬を飼った瞬間から飼い主に従順となるわけではないからです。

飼い主に従順で賢い柴犬にするのは、他でもない飼い主というわけですね。つまり柴犬に、「この人がリーダーだ!ついて行こう!」と思わせることができなければ、自分勝手で独立心が強く、飼い主の言うことをきかない柴犬となってしまうのです。

ここでは、しつけがうまくいかずにわがままな柴犬にならないために、柴犬の吠え癖や噛み癖のしつけ方についてご紹介します。

しつけができないのには理由がある

しつけができないのには理由がある

これは柴犬だけに限った話ではありませんが、犬は社会期を学ぶ生後3ヶ月程度までは、母犬や兄弟たちと過ごすことが理想とされます。その間に子犬は社会性を養い、犬同士の上下関係を身に付けます。つまり、群れに必要なリーダーというものを認識するためには、この社会性を学ぶ期間がとても重要なのです。

そうしたものを無視してどんどんペットショップの店頭に並んでしまう子犬も多く、そうした子犬を購入してしまうとしつけの難しい犬となってしまう恐れもあります。購入前には、しっかりと社会性を養うまで母犬や兄弟たちと過ごしたかどうかを確認しておく必要があります。

可愛い♪可愛い♪ではしつけはできません

可愛い♪可愛い♪ではしつけはできません

柴犬の子犬はとても愛らしいもの。そのため、飼い主としてもついつい甘やかしたくもなってしまいますよね。しかし、可愛い♪可愛い♪でしつけができたら、誰も苦労しないのもまた事実です。

さらに言えば、かまいすぎてしまうことが原因でストレスが溜まり、それが元で体調を崩したり、場合によっては飼い主を噛んでしまうようになってしまいます。飼い主なのに近付くたびに吠えられたり唸られたりするのは実に悲しいことです。

かまいすぎは過度な甘えに繋がることですから、十分に気を付けたいものです。

無駄吠えの多い柴犬…やめさせるしつけは?

無駄吠えの多い柴犬…やめさせるしつけは?

古代から日本人と生活を共にしてきたほどの歴史がある柴犬は、番犬として飼育する人も多くいます。番犬にできるほどの犬ということは、言い換えれば「よく吠える犬」ということになります。

吠えることには意味がありますから、そもそも「無駄吠え」という言葉自体、適切な表現とは言えませんよね?犬なら吠えて当たり前なのです。知らない人が来たら吠えたり唸ったりするのはもはや当たり前のこととして受け入れてあげましょう。

ただし注意したいのが要求のために吠える行動です。「散歩へ行きたい!」とか「おやつくれ!」といった要求に逐一応えていては、間違いなくワガママ犬の仲間入りです。

吠えれば飼い主は要求に応えてくれると思わせないことが、いわゆる「無駄吠え」をやめさせるポイントとなります。その際は、とにかく徹底的に無視すること。吠えている間は絶対に要求に応えないという姿勢を見せることが大切です。

しかし、だからといって無視しっぱなしもいけません。吠えるのをやめておとなしくなったら、そのときに目一杯褒めてあげること。そうすることで柴犬は自然と吠え癖を失くしていきます。

噛み癖を直したい!

噛み癖を直したい!

おもちゃなどを噛んだり引っ張ったりしたりするのは問題ありませんが、飼い主の手を甘噛みしたりする癖のある子犬もいます。子犬の時期は歯が生え変わる時期でもありますし、むず痒くて飼い主の手だけに限らず、様々なものを噛んだりすることがありますが、歯の生え変わりもないのに強く噛んだりするのは好ましいことではありません。

飼い主の手を噛んだりしたときは、噛まれた手を口の中にやや強めに押し込みます。そして噛むのをやめたらマズルを手で握り、「NO!」とか「ダメ!」といった言葉で強く叱ります。そうすることで自然と噛み癖が抑えられていきます。

まとめ

柴犬の性格としつけ方まとめ

今流行の愛玩犬に比べると、柴犬は「しつけが難しそう」と思われるかもしれません。人へ愛想を振りまくタイプではありませんし、一つのことに集中し始めるとその集中力は人も驚くほどです。

しかし、日本に長くなじみのある犬種ですし、環境にも適応しています。柴犬はとても賢い犬ですから、飼い主をリーダーと認めればそれこそ忠犬といっていいほど愛情に応えてくれますし、飼い主の前ではとてもおとなしい犬になります。

どの犬種にも共通することですが、叱る時は叱りすぎず、褒めるときは徹底的に褒めてあげることがしつけのポイントです。特に、頭のよい柴犬は子犬の頃のこともしっかりと記憶しているといいます。つまり、子犬の頃にしっかりとしつけができてしまえば、とても飼いやすい犬種なのです。

しつけというのは初心者にはちょっと難しいものかもしれませんが、しつけをすることは何よりも愛犬にためになることなのだということを知っておきましょう。しつけができていないばかりに人を噛んでしまい、保健所へ送られてしまう犬もいます。そうならないためにも、ペットが幸せに暮らしていけるだけのしつけは、しっかりとしておきたいものですよね。

バカな犬というのはいません。「うちの犬はバカで…」と言っている飼い主さんをお見かけしますが、それはつまるところ「私はバカです」と宣言してしまっているようなものです。愛犬がどのような性格の犬になるのかは、飼い主さんに因るところが大部分を占めます。

そういう意味では、人間も同じかもしれませんね。「賢いわんちゃんですね♪」と言われるためにも、まずは賢い飼い主を目指したいものですね。魅力的な柴犬との生活を、ぜひ味わってみてください。

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