可愛い犬の象徴と言えば、やはりまるでぬいぐるみのような愛らしさで人気のポメラニアンではないでしょうか?ポメラニアンをよくよく見れば気付きますが、日本スピッツなどにも非常によく似ている犬種ですよね。
ポメラニアンは、別名ツヴェルク・スピッツとも呼ばれるスピッツ系の犬種で、多くのスピッツ系犬種と同様に祖先犬はサモエドです。
元々は中型犬でしたが、17世紀頃に現在のような大きさに品種改良されたと言われています。小型犬の代表格として世界的にも人気が高く、日本でも「ポメ」という愛称で親しまれている犬種です。
ポメラニアンは甘えん坊のくせに独立心が強いツンデレ系犬種!
ポメラニアンはとても甘えん坊な性格でも知られ、飼い主とのコミュニケーションがとても大好きな犬種です。また、やや警戒心が強めな傾向もありますが、好奇心旺盛でとても勇敢な一面も持ち合わせています。
一方で、周囲との協調性にも富んだ犬種なので、多頭飼育の場合は他の犬とも上手にコミュニケーションを図れるという特性もあります。甘えん坊でありながら、終始飼い主と一緒にいることを好むという犬種ではないというのもポメラニアンの特徴のひとつです。
飼い主が留守にしている時は、まったく苦にせずにひとりの時間を過ごすことができるという、独立心の高い犬種でもあるのです。つまり、飼育環境に合わせてどのようにでも振る舞えるという賢さを備えた犬種と言えるでしょう。
飼い主にベッタリだから留守中はとても寂しい思いをしているのではないか?という飼い主の心配をよそに、ひとりの時はそれなりに楽しんでいるという、ちょっとツンデレな一面もあるのが面白いですね。
愛らしさに釣られてはダメ!メリハリを付けてしつけを行いましょう
その愛らしさゆえ、多少のやんちゃには目を瞑ってしまいたくもなりますが、やはり「可愛いから何でもOK」というスタイルではワガママ犬になってしまいます。
賢い犬種でもあるポメラニアンは、飼い主の様子から良いことと悪いことを判断することにも長けた犬種です。何をしてもOKという状態では、いずれ飼い主よりも上の立場になり、手に負えない犬になってしまう恐れもあるわけですね。
良いことは良いこととしてしっかりと褒めることも大事ですが、いけないことはしっかりと教えておかなければしつけもままなりません。元来が賢いので、一度しっかりと教え込めばちゃんと覚えてくれますから、そういった意味ではしつけの難しい犬種ではないという魅力もあります。
つまり、飼いやすさという面ではとてもおすすめできる犬種と言えますね。もちろん、可愛がり過ぎてそれが癖になってしまうようなことはできるだけ避けたいですから、飼い主と愛犬の関係性をしっかりと保つことを忘れないようにしましょう。
意外とよく吠えるポメラニアン!吠え癖をいかに抑えるかがポイント
ポメラニアンはよく吠えると言われます。もちろん、犬なので吠えることは当たり前ですよね。従って、吠えることを「無駄吠え」と表現するのは間違いだと言うことになります。
気を付けたいのは、「無駄吠え」ではなく「吠え癖」です。吠えることに無駄なことなどあるはずもありません。意思を伝えるために吠えるわけですから、それを「無駄だ」と一刀両断するのは間違いなのです。
特に、甘やかされて育ってしまうことの多いポメラニアンは、その頭の良さから、「吠えれば飼い主が応えてくれる」ということを覚えてしまうため、吠え癖が付いてしまうわけですね。
では吠え癖を治すにはどうしたらいいのでしょうか?答えは簡単です。まずは無視することです。どんなに吠えても絶対に応えないことがポイントになります。
そして、吠えるのを止めた時に今度は目一杯褒めてあげること。これを繰り返していくと、吠え癖は自然と止むはずです。ポメラニアンをしつける上で大事なのは、あくまでも飼い主のメリハリある対応力ということになりますね。
運動はしっかりと!散歩は必須です
小型犬は、あまり散歩は必要ないとも言われたりもしますが、気分転換のためにも散歩は必要です。ましてやポメラニアンは比較的運動量豊富な犬種でもあるので、せめて毎日の散歩はしてあげておきたいところです。
もちろん、部屋の中を走り回るだけでもある程度の運動不足解消に効果はありますが、ストレス発散という視点に立てば、やはり外の空気に触れさせてあげることは必要です。
とはいうものの、運動量があるとはいえそこは小型犬ですから、大型犬ほど運動を必要としているわけではありません。そのあたりは、愛犬の様子を見つつ飼い主が運動量をコントロールしてあげることも必要です。大まかな目安としては、一回の散歩で15分程度を目安にしておくのがいいでしょう。
まとめ
ポメラニアンはとても頭の良い犬種ですから、飼い主次第でワガママ犬にもなり得てしまう危険もはらんでいます。そういう意味で考えると、ペットショップで購入するよりは親犬以前の血筋も把握しやすいブリーダーからの購入の方がおすすめです。
親犬やそれ以前の先祖の性格から、その子のしつけの仕方を探ることもできるからです。また、ブリーダーのアドバイスの下でその子の性格に合ったしつけを行うことも可能になります。
柴犬カットなどをしたポメラニアンはまさにぬいぐるみと見間違えてしまいそうなほど可愛いものですが、先述したようにそれが原因で甘やかし過ぎになってしまう可能性が大きいのです。
可愛がる時は目一杯可愛がる、甘えさせてあげる時は目一杯甘えさせてあげる、しつけるときはしっかりとしつける――この3つを飼い主が実践することができれば、魅力的な関係を築くことも難しくない犬種です。
「甘やかす=愛情」という勘違いは厳禁
愛情を注ぐということは、甘やかすことばかりではありません。その子が人間社会においてしっかりと適応して生活していけるようにしつけることも愛情のひとつだということを認識しておきましょう。
そのためには、場合によっては時として厳しく接しなければならないこともあるでしょう。可哀想だという気持ちが湧いてしまうかもしれませんが、そこはグッと我慢しつつ、それが愛犬のためなのだと飼い主自身に言い聞かせることも大切なのです。
そうしたことを乗り越えることができれば、さらに固い絆で結ばれた関係を構築することに繋がります。