愛犬が脱走しちゃった!そんな経験をされた飼い主さんも多いのではないでしょうか?脱走してしまう犬は、何も屋外で飼育している犬だけとは限りません。屋内飼育している犬でも脱走してしまうことがありますし、散歩中やお出かけの際に迷子になってしまう犬もいます。
犬は、猫や鳥などのペットに比べて脱走しにくい動物とも言えますが、それでも脱走率0%ということはありません。そのため、飼育にあたっては脱走しないための飼育環境やしつけなども大事になってくるわけですが、脱走してしまってはそれも後の祭りですよね?
ここでは、万が一愛犬が脱走してしまった場合、迷子になってしまった場合の対処についてお話をしてきましょう。
「我が家の犬は大丈夫!」その安心感は禁物です!
その昔、『うちの子に限って』というドラマがありましたが(30代後半以降の方は懐かしいでしょう)、まさに、「うちの犬に限って」と自信満々な飼い主さんも多いかと思います。
もちろん、しつけもしっかりできており、飼育環境も犬にとって快適そのものであるなら、「うちの犬に限って」という心配もほぼ必要ないかもしれません。
しかし、どんなにしつけの行き届いた犬でも、突発的に思わぬ行動へと走ってしまうケースが多く報告されているのもまた事実なのです。
恐怖!大きな音が犬の大敵
一年の中で最も犬の脱走率&迷子率の高い季節をご存知でしょうか?それは夏です。なぜ夏は脱走率&迷子率が高くなるのでしょうか?もうお分かりですよね?それは「大きな音」です。
雷や花火などの大きな音は、犬にとっては恐怖そのものでしかありません。雷が鳴るとキャンキャン吠えて怯える犬も多いですし、ブルブル震えて呼吸が荒くなる犬もいます。
花火も同様で、花火大会で打ち上げられる破裂音に過度な恐怖を抱いてしまう犬も多くいます。ご存知のように、犬は人間よりも遥かに優れた聴力を持っています。人間にとっても「大きな音だな」と感じるような音ですから、犬にとってはまさに耳元で大声で怒鳴られているように感じることでしょう。
そんな恐怖に耐えられずに脱走してしまう――この気持ちはよく分かりますよね。
犬にしてみたら、それが雷という自然現象や、花火大会という一種のお祭りのようなものであるという認識がないわけですから、それも致し方ないことでもあるのです。
人間目線で、「たかが雷で……」とか、「花火の音じゃん」と言ったところで、犬には恐怖でしかないわけですね。人間だって、突然原因不明の大き音がしたら驚いちゃいますよね?
それが雷や花火だと分かっているからこそ平気でいられるわけで、それが原因不明の大音響であれば、犬と同じように怯えて当然なわけです。
愛犬が雷や花火の音に怯えていたら、そばに寄り添ってあげることが大切です。常に留守がちで愛犬のそばにいてあげられないような環境で飼育をしている場合、脱走率も高くなってしまうのです。
やっぱり野性味抜群!メスを追いかけているうちに迷子に!?
犬の脱走は、恐怖によるものばかりとは限りません。ヒート中の犬を追いかけてしまったり、興味をそそられるものを追いかけているうちに迷子になってしまうこともあります。
また、散歩やドッグランで興奮のあまり外へと飛び出していってしまう犬もいます。反対に、慣れない環境や他の犬、車や人などに恐怖を感じて逃げ出してしまう犬もいます。臆病な犬ほど脱走率も高まりますし、好奇心旺盛な犬もまた同様に脱走率が高くなります。
犬が脱走!迷子になったと分かった時点ですべきこと
では実際、愛犬が脱走して戻ってこない場合、つまり迷子になってしまった場合、どのように行動をすればよいのでしょうか?飼い主の目の前で脱走してしまったのであれば、まずは脱走した方向を探すことになりますが、どこかで保護される可能性もあります。
そうした場合に備えて警察機関や保健所、動物愛護団体等にも連絡をし、できればポスターなどを持参することも必要になります。また、周辺のペットショップやペット関連施設、動物病院などにお願いしてポスターを貼らせてもらえるようにお願いするのもいいでしょう。
最近ではツイッターなどのSNSを利用して捜索協力を呼び掛けるという方法もあります。その際は、迷子になってしまった愛犬の詳細(見失った場所、外見的特徴・画像、連絡先など)を掲載します。
動物好きの人たちの協力によって不特定多数の人に拡散され、実際に見付かった!というケースも多いので積極的に利用してみましょう。
また、迷い犬を保護した時にも同様に掲載すると飼い主が見付かるかもしれません。その時にできること、そして考え得るできる限りの手を尽くしておくことがポイントです。
脱走した場合のことも考えて自治体への登録は必須!鑑札こそ命です
犬を飼育した場合、市町村などの自治体へ登録することになります。これは強制ではありませんが、せめてもの義務と考えてください。登録すると「鑑札」というペンダントのようなものを渡してくれますが、これがいわゆる迷子札とも呼ばれるものです。
登録番号が記載されているため、それを照会すればすぐに身元が分かるようになっています。そうした意味を理解せず、ただ「面倒くさいから」というだけの理由で登録せずに飼育している人もいますが、それはいざという時の備えを怠っているのと同じですよね?
鑑札は犬の住民票と同義ですから、飼育したら必ず登録をして首輪に付けておくようにしてください。
もし鑑札も付けていないなら
すでに迷子になってしまい、鑑札云々言われてもどうにもならないということであれば、関係機関への連絡やポスター以外にも何か方法を探らなければなりません。
最近では、ネット上で迷子のお知らせを掲載することのできるサイトもありますし、迷子のペット探しをしてくれるペット探偵なる職業もあるようです。
こうした方法を駆使して探すというのもひとつの方法と言えるでしょう。
まとめ
愛犬が脱走して迷子になっても、ヒョコヒョコと戻ってくるケースもあります。その場合、愛犬にとってはその家こそが居心地の好い場所、自分の居場所だと理解しているということになります。
それも詰まるところは、飼育環境の良し悪しということもあるでしょうし、飼い主との関係性というのも大きく関係するかもしれません。
さらに、脱走時の犬齢が若いのか老犬なのかということもポイントです。老犬であれば認知症による徘徊ということもありますし、最悪の場合命に関わることもあります。
若い犬であれば活発ですから移動距離も長くなるでしょうし、人を怖がらない犬であればどこかで拾われてそのまま飼育されてしまうこともあり得ます。愛犬が迷子になったらどれだけ早く行動を起こせるかがとても重要になってくるわけですね。