大型犬と言えば?真っ先にゴールデン・レトリバーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?そのくらい、大型犬の代名詞と言っても過言ではないほど、ゴールデン・レトリバーはメジャーな犬種とも言えますよね。
ゴールデン・レトリバーはイギリス原産の犬種で、元は狩猟犬としても活躍していました。レトリバーとは、「retrieveする者」――つまり、「検索する」「取り戻す」ということを主な仕事としていたため、そうした呼称が犬種名に用いられています。
水鳥の狩りをするハンターによって撃ち落された鳥を探し(=検索)、それを持ち帰る(=取り戻す)のがゴールデン・レトリバーの主な仕事だったわけですね。
撃ち落された水鳥を探して持ち帰るということからもお分かりのように、ゴールデン・レトリバーは非常に泳ぎの得意な犬種としても有名です。ゴールデン・レトリバーは水辺が大好きだという印象がありますが、それはそうした習性に由来しているのかもしれませんね。
レトリバー犬種では、ゴールデンの他にラブラドールやフラット・コーテッドなども知られていますが、1900年代初頭までゴールデン・レトリバーもフラット・コーテッド・レトリバーも同一犬種として扱われていたそうです。
ゴールデン・レトリバーはこんな性格
ゴールデン・レトリバーの性格といえば、とにかく優しく温厚で、飼い主にも従順、賢さも兼ね備えているのでしつけもしやすいという特徴があり、そうした性格も犬好きであれば誰もが知るところですよね。
また、チューニング能力にも長けており、飼い主のテンションに合わせて自分のテンションをコントロールすることもできる、非常に優れた犬種であることも人気の秘密です。
そのため、逆の捉え方をすると、一人で過ごす時間をとても嫌悪する一面もあり、飼い主が留守にしがちであるケースでは、ストレスを溜めてしまうこともあり、問題行動や体調不良を引き起こす要因ともなり得ます。
また、とても忍耐力の強い犬種でもあるにも関わらず、決して神経質というわけでもなく、比較的楽天家な一面も兼ね備えているというのも魅力ポイントとなっています。
小さな子供のいる家庭や、小動物を飼っている家庭にも向いている犬種と言えますね。そう言えば、某大手通販サイトのCMにもゴールデン・レトリバーが出演していますが、あの短いCMの中には上で挙げたようなゴールデン・レトリバーの魅力が存分に詰め込まれています。
たかがCMと思うなかれ!あのCMは犬好きにとっても価値のあるCMだと言えますね。ゴールデン・レトリバーの良さを知るにはうってつけのCMだと言えるかもしれません。(答えはamazonのCMです。笑)
ゴールデン・レトリバーを飼育する際に気を付けるべきこと
ゴールデン・レトリバーは大型犬ということもあり、どちらかと言えば日本の住宅事情には不向きとも言える犬種です。大きな体なので、屋外で飼育している飼い主さんもいらっしゃると思いますが、本来は屋外飼育には向かない犬種なのです。
何より孤独を嫌う性格のため、屋外飼育をしてしまうとそのストレスから性格的にやや難を抱えてしまうケースも多いのです。さらに言えば、イギリス原産の大型犬種ということもあり、日本の夏の暑さには耐性がありません。飼育を考えるのであれば、そうしたことも十分に考慮しておきましょう。
また、とても運動量の多い犬種でもあるため、毎日の散歩は必須です。飼育する以前に、散歩する時間を確保できないようであれば、飼育は諦めた方がおすすめです。
ゴールデン・レトリバーとしつけについて
上でも述べたように、ゴールデン・レトリバーは元来とても賢い性格なので、基本的なしつけをすれば飼い主を困らせるといったような心配が低い犬種です。
犬種本来の傾向として、飼い主以外の人間とも上手にコミュニケーションを図ることができるという特徴もあるため、基本的なしつけさしておけば、簡単に他人を傷つけてしまうようなこともありません。
もちろん、まずはしつけ以前に飼い主との信頼関係がしっかりと図られていることが求められます。そうした基本的なことさえできていれば、遊ぶべき時やおとなしくしているべき時などを自分なりに判断してくれる犬種なのです。
「座れ」「待て」くらいを教えておけば、あとは特にこだわってしつける必要もないほど賢い犬種ですから、飼い主心理としては「有難い」犬種でもあるわけですね。
賢い犬種だからと安心は禁物!
ゴールデン・レトリバーの賢さを良いものにするかどうかは、当然ながら飼い主にかかっています。当たり前の話ではありますが、飼い主が飼い主としての基本的な心構えさえ持っていなければ、ゴールデン・レトリバーの持つ賢さも生かしてあげることができません。
ドッグカフェやドッグランなどには、優雅で大人しいゴールデン・レトリバーを頻繁に見かけますが、それも飼い主によって犬種本来の性格が生かされているからこそ!ということになります。
滅多にかまってあげることもせず、屋外で飼育し、散歩もたまにしかせず――といったようないい加減な飼育方法では、まず間違いなくドッグカフェやドッグランデビューなど不可能です。
賢い・知的といったゴールデン・レトリバー特有のメリットも、残念な飼い主によって潰されてしまうこともあるということは知っておいてくださいね。
賢いゴールデン・レトリバーゆえ、他人に対して「この飼い主イヤだよ~」と目で訴えかけることもあるくらいです。ゴールデン・レトリバーの飼育を検討しているのであれば、せめてそうした飼い主にならないように、目一杯の愛情を持って飼育してくださいね。
まとめ
ゴールデン・レトリバーは飼い主に歩調を合わせるのがとても上手な犬種なので、しつけに関して特別な方法が必要ということもありません。しつけは、犬が人間社会で生きていくために必要なものなのですが、ゴールデン・レトリバーには生まれつきそうした特性が備わっているのです。
「飼い主がしっかりしていれば犬がそれに応えてくれる」ということを体現してくれている犬種が、ゴールデン・レトリバーなのかもしれません。しかし、無駄吠えも多く飼い主の言うことをなかなか聞かないゴールデン・レトリバーも実際にいます。
それはつまり、先にも述べたように飼い主の飼育方法に何らかの問題がある証拠ということになりますので、まずは飼育環境や飼育方法を見直しつつ、適切なしつけを施してあげる必要があるでしょう。