犬のノミ・ダニ対策をしよう!夏だけじゃダメ!年間を通した対策を!

犬の飼育にあたって比較的見逃しがちなのがノミダニの対策です。「我が家は清潔にしているからノミやダニなんて大丈夫!」と安心してしまうのは早計すぎます。

しっかりと対策をしておかないでいれば、気付いた時には大変なことになっている可能性だってあるのです。今回は、犬のノミ・ダニ対策についてのお話です。

犬を清潔にしていても寄生してしまうノミとダニ

犬のノミ・ダニ対策をしよう!夏だけじゃダメ!年間を通した対策を!

定期的にトリミングをして、シャンプーもしっかりしている犬であっても、それだけでノミやダニを予防できるわけではありません。また、すでにノミやダニなどが寄生してしまっている場合は、いくらシャンプーをしても駆除することはできません。

ダニの生命力は強いので、シャンプー程度で溺れ死ぬことはありませんし、ノミも水のかからない場所へと巧みに逃げてしまいます。もちろん、毎日シャンプーするのであればそれなりの効果もあるかもしれませんが、皮膚の弱い犬に毎日シャンプーするのはあまり良いこととは言えません。

そんなことをしてしまうと、ノミやダニの影響ではなく、シャンプーによる皮膚荒れを引き起こしてしまいます。また、運良くシャンプーでノミを駆除できたとしても、シャンプーの効果が薄れてくれば再び寄生してしまうこともあります。

ノミやダニの危険性、知っていますか?

ノミやダニの危険性、知っていますか?

「たかがノミ」「たかがダニ」などと簡単に考えているということはありませんか?たしかに小さな虫ですから、見つけたらプチっと潰してしまえば問題ないとも思えてきますよね?しかし、ノミには条虫という寄生虫の一種を持っていることがあるため、潰されたノミから犬に寄生してしまう恐れもあります。

また、条虫は人間にも寄生する寄生虫ですから、潰して駆除しようというのはやはり危険なのです。さらに、ノミが一匹見つかるということは、その他にもノミの危険が潜んでいることになります。少なくとも、犬のベッドなどにも、卵やサナギ、幼虫などがいるはずです。

繁殖し始めるとなかなか駆除自体も困難になってしまうことになるため、日頃から清潔に保つ努力が不可欠です。

さらにダニ、特にマダニには十分な注意が必要になります。マダニは人間の目でも確認できるほどの大きさなので、思わず手で潰してしまう飼い主さんも少なくありません。しかし、恐らく一度は聞いたことがあるかもしれませんが、“マダニを潰すのは絶対にダメ”なのです。マダニは、犬の体に寄生すると、強固な口でしっかりと食い付いている体勢になります。

潰せば口の部分が食い付いたままですし、手で引き離そうとしても必ず口の部分が残ってしまいます。これが原因になって、犬が皮膚炎を発症してしまうわけですね。そのため、マダニを見つけたらすぐに病院へ連れていくことが推奨されているのです。

また、ノミやダニは、犬だけでなく人間にも害を及ぼします。皮膚炎なってしまうことや体調不良を引き起こしてしまう原因にもなるのです。寄生虫が問題を起こすこともありますので、あなどってはいけません。

愛犬にノミやダニがいることを発見したら、飼い主さんの手で何とかしようとするのではなく、動物病院へ受診してください。しっかり駆除してもらいましょう。

ダニが寄生しやすいのは外出時!ノミは室内でも寄生します!

ダニが寄生しやすいのは外出時!ノミは室内でも寄生します!

ダニが寄生しやすいのは、お散歩時など外出した時が最も多くなります。また、ノミに限っては室内で寄生する割合も多いと言います。外出時に限らず、屋内でも愛犬に洋服を着せている飼い主さんも多いことでしょう。

もちろん、被毛や皮膚の保護、汚れの防止という意味では洋服はとても効果があります。しかし、これがノミやダニの予防になるかというと、そうでもありません。

さすがに、頭から尻尾の先までパーフェクトに保護するのは無理ですので、洋服を着ていようがいまいが、寄生されるときはされてしまうのです。

ノミやダニには季節性がなくなってきています!冬にも注意を!

ノミやダニには季節性がなくなってきています!冬にも注意を!

ノミやダニが活発に活動するのはやはり温かい季節というイメージがありますが、最近では温暖化の影響もあって冬でも活動する傾向にあります。蚊なども真冬に室内を飛び回っていることがある時代ですから、ノミやダニに関してもそれは同じなのです。

ましてや気密性の高い住宅が主流となっている現代ですから、ノミやダニにとっても真冬でも過ごしやすい環境ができあがっていたりもします。そうした影響から、予防策を施すなら年間を通して考えておいた方が間違いありません。

ノミやダニの予防は、1年を通して行うことが必要となってきていることはお分かりいただけたかと思います。それでは季節ごとの状況をみていきましょう。

  • 春:外では身を潜めていたノミやダニが地上で活動を始めます。
  • 夏:寄生が活発化し、繁殖が行われます。
  • 秋:夏に生まれたノミ・ダニが成長するために活動しています。
  • 冬:外では身を潜めていますが、うまく室内に入り込めた場合は、活動しています。

上記のように暖かい季節は、活発に動きまわり繁殖も行います。しかし、寒い時期前に家の中へ入り込むことに成功したノミやダニ、もしくはイエダニなどは、季節を問わず活発に愛犬に寄生します。

ノミやダニの予防策で効果的なのは?

では実際に、ノミやダニの効果的な予防方法についてご紹介していきますね。予防策を講じることはとても大切です。飼い主として当然のことですよね。駆除剤や首輪状になったものなどさまざまな商品が出ています。それらは本当に使えるのでしょうか?

最も効果が高いのはこれ!フロントラインプラス

ノミやダニの駆除でおすすめなのは、動物病院でも処方してくれるフロントラインプラス(通称:フロントライン)でしょう。フロントラインは多くの愛犬家に支持されている駆除薬で、ノミの幼虫や卵などにもその力を発揮します。

一度投与すれば、少なくとも丸2日間あれば駆除できてしまいます。しかも持続性が高く、投与後1日~2日後であれば、シャンプーすることもOKです。

しかし、ホームセンターやペットショップなどでは購入することができません。フロントラインプラスは、動物用医薬品の扱いになりますので、動物病院で処方してもらう必要があります。

ただし、アマゾンで取り扱っています。販売元が動物病院なので、何の心配もなく購入することができるのです。心配なのであれば、商品ページ下のカスタマー Q&Aを利用することをおすすめします。

市販されている駆除薬は?

ペットショップやホームセンターなどに行くと、犬のノミ・ダニ対策のための薬品が色々と売られていたります。フロントラインなどと比べると、やはり安価ですし、しかもパッケージの情報から駆除が期待できそうなため、ついつい購入してしまいたくもなりますよね?

しかし、こうした市販薬はシャンプーや雨などで簡単に流れ落ちてしまうほか、そもそもの持続性があまり期待できません。しかも、本当にフロントラインほどのものを得られるのかどうかも疑問です。こうした市販薬は、ある程度の駆除の働きはあるかもしれませんが、持続性や駆除能力に関しては、絶対的な信頼を置くことは避けた方がいいでしょう。

ハーブなどで駆除するのは難しい

よく、虫よけにもなるハーブやアロマを利用している人もいます。これらはたしかにある種のバリアのような役割もありますが、100%大丈夫というものでもありません。それだけで、家全体をバリアできるほどではないのです。

たしかに、そのハーブやアロマの香りを発している部分にはノミやダニも近付かないかもしれませんが、予防対策としてはかなり期待薄な状態です。運良く家の中に入り込んで来ないにしても、外から連れ帰ってしまったノミやダニを駆除するほどの働きはありません。

ノミ・ダニ・蚊除けの首輪の効果は?

初夏になると、ホームセンターなどでよく見られる「犬用ノミ取り首輪」が目を惹きます。こちらの首輪は、ノミだけでなくダニや蚊除けにもなると記載があります。それにカラフルなものが多いので、つい手にとって見てしまうことはありませんか。

著者もその1人です。ただし、あまりかわいい色がないのが残念ではありますが…。でも、刺されたらかわいそうなので、「予防ができるのなら」とずっと買っていました。

数年前、買って間もないのに、愛犬のうちの1匹が体を掻き始めたんです。おかしいと思い、とりあえずその子だけを隔離して、掻いているところを見ていたら、ぴょんと飛び出てきました。

慌てて動物病院に連れて行ったところ、ダニがいるとのこと。「首輪をしていたのになんで?」と思っていたら、首輪に気づいた獣医さんにこう言われました。「市販のノミ取り用の首輪では予防の力はあまりないと思った方がいいですよ。首だけを予防しても他の箇所に付いてしまいますからね。体全部をカバーできるものではありません。」

先生に言われて「確かにそうかも」となり、今では使っていません。体全体を予防できるものを買った方がいいと理解した出来事でした。

また、天然成分配合でも愛犬が口にしてしまったら怖いことになりますよね。首輪の形状であれば、取り付けも簡単なので飼い主にとっては便利で予防できるとなりますが、愛犬の体調のことを考えたら控えた方がいいかもしれません。

ただ、製品によってはしっかりとした効果が期待できるものもあるかもしれませんので、一概には言えませんがご了承下さい。

動物病院を受診して予防

家の中に小さい子どもがいる場合や、高齢者と同居されている場合、ノミやダニの感染が本当に怖いと感じるでしょう。人にうつってしまうことがあるので、免疫力が弱い人がいる場合は、動物病院での予防が必要になるかもしれません。

ノミやダニの予防をやっているのは、4~11月です。春先や晩秋はマダニに注意が必要な時期ですので、かかりつけの獣医さんに相談をしてみましょう。

体につけるタイプの薬と内服薬の併用が主なようです。ただ、内服薬が苦手な子もいますよね。飲ませ方としてはエサに混ぜて与えるのが一番簡単なのですが、賢い子や味のわかっている子は、食べてくれないこともありますよね。

でも今は、ビーフ味などおやつ感覚で食べられるような薬を処方してくれる獣医さんもいます。薬が苦手な子は、獣医さんに相談してみるといいですよ(著者も変えてもらったことがあります!)。

薬を使わずに行うノミ・ダニ対策は?

薬を使わずに行うノミ・ダニ対策は?

駆除するのには、薬やハーブなどを使うしか方法がないわけではありません。家庭にあるものを使って対策を講じることができます。

熱湯を使った予防

予防するために清潔にしたり、掃除を行ったりというのはすでに行っているかと思います。掃除の一環として行ってもらいたいのが、『熱湯を使う』ことです。

愛犬の持ち物(毛布や寝床で使っているものなど)を洗濯する際に、先に熱湯で流すという作業を入れるだけです。これで毛布や犬用の洋服についたノミやダニを駆除することができます。沸騰したお湯でなくても、60度以上であれば大丈夫なようです。生命力の強いダニも熱には勝てないのですね。

天日干し

「夏場に熱湯は熱くて無理」という飼い主さんもいるのではないでしょうか。確かに熱くてやけどの危険性もあるので、怖いと感じることもあるでしょう。そのような場合は、『熱を加える』というポイントを抑えれば大丈夫です。

夏場であれば、愛犬が使用しているものを洗って天日干しすればいいでしょう。ただし、片面だけでなく、ひっくり返すなどして両面に日の光を当ててください。ノミやダニは移動します。まんべんなく当てるようにしましょう。卵や幼虫がいる場合は、死滅させることができるようです。

乾燥機をかける

冬などは、どうしても直射日光が弱いことや日が出ないこともありますよね。そのような時は、乾燥機を使いましょう。洗濯した後にふわふわになるまでしっかり乾かします。愛犬が使っていなくても、クッションやラグなどの布製品には定期的に行うといいですね。

自宅にない場合は、コインランドリーが使えます。ペット用品用やペットを飼っている人用と記載があるところもありますので、そちらを使ってしっかり死滅させましょう。

著者は、コインランドリーのペット用を使っています。家の洗濯機を使うと、他の洗濯物も毛だらけになってしまうことが往々にしてあるからです。コインランドリーなら「しっかり洗って乾燥させて」を天候に関係なくいつでも行えます。いつも清潔なものを使ってもらいたいので、あえてコインランドリーを利用しています(多頭飼いなので量が多いということも関係していますが…)。

ブラッシング

毛の量が多い子や長毛種の場合、発見が遅れてしまう可能性があります。愛犬が掻いていても頻繁でなかったり、ノミやダニの実物を見たりしないとなかなかわかりづらいですよね。毎日ブラッシングをしてあげれば、発見が早くなります。

『ノミ取りコーム』と呼ばれるものが売られています。目が細かいタイプですので、何かあれば毛に引っ掛かってきます。著者もペットショップで勧められて、『ノミ取りコーム』を購入しました。

最初のうちは、抜け毛と一緒にほこりや小さいゴミなんかが付くくらいでした。でも、ある日黒いつぶつぶした小さい物が付いてきたことがありました。

最初はゴミかと思いましたが、掻いている姿も見ていたので、「もしかして?!」と思い、かかりつけ獣医さんに電話をしました。そしたら、「ノミがいる可能性が高い」と言われ、すぐに受診しました。持参した黒いつぶつぶを見せると、ノミの排泄物とのこと!本当に驚きました。

こうして、いち早く発見することができます。こういうタイプのブラシは1本持っていた方がいいかもしれませんね。

まとめ

以上のように、ノミやダニの寄生を発見したらまずは動物病院へ行くことが先決です。その上で、ノミであればサナギや卵などが部屋の中に残されていることが多いので、しっかりと掃除して駆除し切ってしまうことが大切です。

成虫であればバルサンなどを焚いて駆除し、サナギや卵は掃除機などでしっかりと取り除きましょう。場合によっては犬用のベッドなどを破棄して、新しいものと交換してしまうくらいの潔さも必要かもしれません。

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