犬が水を飲むための道具といえば、給水器ですね。給水器は、「水飲み」とか「水飲み器」などとも呼ばれたりもしますが、これらはすべて同じものです。
しかし、単に給水器と言っても、その種類は実に豊富!いざ、「給水器を購入しよう!」と思ってペットショップなどへ出掛けても、種類の多さに押されてどれを選んでいいのか分からなくなってしまうほどです。
犬の飼育に慣れていれば、すぐにお気に入りを見つけることもできますが、初心者ともなればどれが愛犬に合っているのかを考えるだけでも大変です。
ここでは、犬の給水器の種類とおすすめポイントなどについてお話していきますので、ぜひ給水器選びの参考にしてくださいね。
犬はどのように水を飲むか知っていますか?
まず、犬が水を飲む方法をご存知でしょうか?犬は、単に水面をペロペロ舐めているように見えるかもしれませんが、それはまったくの間違いです。
実は、犬は舌を裏側へ折り曲げて、水をすくい上げて飲んでいるのです。イメージとしてはショベルカーのような感じです。これが本来の飲み方で、こうした習性を活かせるのは給水皿タイプのものがイチバンなのです。
また、犬がジャブジャブと水飲みすることで、口の中の食べカスなどを洗い流す効果もありますので、口内環境を清潔に保つことができます。
水は水道水で十分です
犬に与える水をどのようなものにするか悩まれている方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的には水道水で問題ありません。
犬用のミネラルウォーターもありますが、文字通りミネラルが豊富ですので過剰摂取すると疾病の要因を招く結果になることもあります。どうしてもミネラルウォーターにこだわりたいのであれば、「軟水」と記載されているタイプを選ぶのがおすすめです。
また、水道水が気になるのであればフィルター式自動浄水器タイプを設置すれば、かなり安心度の高い飲料水になります。
数ある給水器の中でおすすめはどれ?
数ある給水器の中で、おすすめできるものはどのタイプなのか?まずは結論からお伝えします!
第1位:フィルター式自動浄水器タイプ
- 衛生的で綺麗な水を常に飲める
- ジャブジャブと飲むことができるので口内衛生にも良い
- 交換の手間がかかならい
第2位:給水皿タイプ
- 常にジャブジャブ水が飲めるので口内衛生を保てる
- 水の鮮度の維持、交換の手間がかかる
第3位:ボトル自動給水皿タイプ
- 常にジャブジャブ水を飲める
- ペットボトルタイプは雑菌が繁殖しやすく、融点が低いため常温でもペットボトルの成分が水中に融け出してしまう
第4位:ノズル付きボトルタイプ
- 完全に人間側の都合だけで考え出されている
- チマチマ飲むのは犬には不向き
- ノズルに雑菌が繁殖しやすい
- 口内をゆすぐ効果がない
- 「飲む」のではなく「舐めている」だけ
以上のように、本サイトでおすすめできるのは、フィルター式自動浄水器タイプと給水皿タイプということになります。
では、タイプ別にひとつずつ詳しく紹介していきますね。
第1位【フィルター式自動浄水器タイプ】
ペットセーフ ドリンクウェル アバロン セラミック ペットファウンテン ペット用
このタイプは、給水器と浄水器が一緒になったようなイメージのものです。水が常時循環し、フィルターを通すことでいつも新鮮な水を飲むことができるように配慮されたタイプです。
ただし、常時水を循環させるため電源を必要とするタイプが多いので、停電時などには使用できないものもあります。
水を交換する手間がかからないメリットもありますし、いつでも綺麗な水を飲めるのはメリットです。しかし、高額ではないとしてもフィルター交換のためのコストがかかります。
ペットセーフ ドリンクウェル プラチナム ペットファウンテン ペット用
第2位【給水皿タイプ】
恐らく、このタイプがもっともスタンダードなタイプ。いわゆる普通のお皿のタイプですね。大抵の場合は、給餌皿とセットで売られていたりもします。ステンレス製がスタンダードですが、お洒落なものとなると陶器製やガラス製のものもあります。
最近では、有名な焼き物などにもペット用の給餌皿や給水皿があったりしますので、お洒落好きな飼い主さんにとって魅力的なアイテムが豊富にあります。雑貨屋さんなどでも購入しやすいアイテムとして人気です。
第3位【ボトル自動給水皿タイプ】
上述したノズル付きボトルタイプも、ある意味で自動給水タイプではありますが、ノズルではなく給水皿へ自動的に補給してくれるタイプのものもあります。水が減った分だけペットボトルなどから自動で給水してくれるので、ノズル付きタイプと同様に水を交換する手間がありません。
1.5リットルのペットボトルを設置できる大容量のものもあるので、長時間の留守番時にも安心です。
第4位【ノズル付ボトルタイプ】
このタイプは、サークルに設置して先端のノズルを犬がペロペロ舐めることで水を飲むことのできるタイプです。ペットショップでよく見掛けますね。利用している人も多く、最近ではすっかりメジャーな給水器となりました。
このタイプのメリットは、わざわざ水を交換する必要がないことと、水が周囲に飛び散ったりすることがないという点です。また、被毛の長い犬種であれば水につけて濡らしてしまう心配もないのもメリットとなっています。
ただ、最初にお伝えしましたが、飼育用としてこのタイプは一番おすすめできません。ペットショップでの利用はもとより、外出中や緊急災害時などの一時利用としてなら良いと思います。
サークルやケージに取り付けるタイプだけではなく、自立するタイプもありますので、必要に応じて活用してみて下さい。
犬の水飲み・給水器まとめ
犬は、喉が渇いてもギリギリまで水を飲みません。つまり、犬が水飲みする瞬間というのは、かなり喉が渇いた状態なのです。
人間のように小まめに水分補給という習性がないのは、やはりいつでも気を抜くことができないという野生の頃の名残ですし、野生であれば必ず水にありつけるというわけでもないため、我慢するという習性が根強いのです。
そんな犬に対して、ノズル付きボトルタイプのようなチマチマした飲み方が合っているわけもありません。ただ便利だというだけで、完全に人間主観で作られているものなのでおすすめはできません。
少なくとも、ノズル付きボトルタイプなどを使用するのであれば、留守番時のみにするとかして、使い分けることをおすすめします。
ノズル付きボトルタイプなどに慣らせておくことで、例えばいざ災害などで避難生活をしなければならないという場合にも対応することができるかもしれません。飼い主さんのいる時などは、日常的に給水皿タイプを用いるのがいいでしょう。
どうしてもノズル付きボトルタイプがいいのであれば、ノズル部分の除菌等にも十分気を配るようにして下さい。できればペットボトルを据え付けるタイプではないものを選ぶようにし(ガラス製が理想的)、たまには給水皿で水分補給させてあげるように心掛けましょう。