どんな時に必要!?犬にエリザベスカラーをする意味とその種類

エリザベスカラーは、病気などで手術を行ったときや、ケガをした際に、傷口を舐めたり引っ掻いたり、噛んだりしてしまうのを防止するためのアイテムです。

人間と違い、犬は自分で傷口を保護することはできません。怪我をしたりした場所はペロペロ舐めて、傷をいたわるようなことしかできないのです。しかし、犬の口内は雑菌がたくさんですし、舐めて湿った傷口にも雑菌が繁殖して悪化してしまったり、感染症にかかってしまう心配もあります。

それを防ぐため、ある程度傷口が塞がるまでエリザベスカラーを巻く必要があるとされています。

エリザベスカラーは必ず巻かなければいけないもの?

どんな時に必要!?犬にエリザベスカラーをする意味とその種類

エリザベスカラーは、手術やケガに伴う傷口を早期に回復する意味では必要です。ましてや手術後などは、傷口の痛みや痒みが生じやすいですから、すぐに引っ掻いたりしてしまうことがあります。傷口が開いてしまえば回復も遅くなりますし、先のとおり感染症等のリスクも発生します。

ヘタをすれば逆に命の危険に晒されてしまう可能性もありますので、それを考えればエリザベスカラーは必須アイテムだと言えるでしょう。

他に効果的な方法があれば別ですが、傷口を絶対に舐めないように、また引っ掻いたり噛んだりすることがないようにするのは難しいため、エリザベスカラーを使用するのが最も有効だと言えるわけですね。

病院でエリザベスカラーを渡されても様子を見て外してもOK

病院でエリザベスカラーを渡されても様子を見て外してもOK

エリザベスカラーを使用する場合、その多くが病院から渡されるケースがほとんどです。もちろん、ちょっとしたケガでも早く完治させるために自分でエリザベスカラーを購入して使用する飼い主さんもいらっしゃいます。

自分で購入するならともかく、病院で渡されると「獣医さんが外してOKと言うまで付けっぱなしの方がいいの?」と思ってしまいますよね。

しかし、例えば飼い主さんの目の届く範囲であれば、エリザベスカラーを外してあげても構いません。もし傷口を舐めそうになったりしたら飼い主さんが止めてあげるようにすればいいわけです。

エリザベスカラー自体、犬にとっては結構なストレスになりますので、タイミングを見つつ取り外してあげるのもたまには必要です。

また、傷口自体まったく気にしない犬もいます。この辺りはケガや手術の程度にもよりますし、各犬の性格にもよるところが大きいです。たとえ病院でエリザベスカラーを渡されたとしても、特に傷口等を気にしている様子がなければ、取り外してしまっても問題ないこともあります。

特に、体高の低い小型犬などの場合は、エリザベスカラーが邪魔して歩くのもままならないことがあります。そうした場合も、タイミングを見ながら外してあげるのもいいでしょう。ただし、犬にも知能があります。エリザベスカラーは外せるものだということを覚えてしまうと、吠えて訴えたり自分で取り外そうとしたりすることもあります。

できることなら、ある程度の回復レベルに達するまでは、外さないようにするのがおすすめではあります。

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エリザベスカラーは病院でしかもらえないの?

エリザベスカラーは病院でしかもらえないの?

エリザベスカラーそのものが日常的に馴染み深いものではないため、イメージとしては動物病院で渡されるものという印象があります。しかし、エリザベスカラーはペットショップで市販されていますし、通販でも購入できます。

もちろん、大手通販ショップにも様々なタイプのエリザベスカラーがあります。特に、病院で渡してくれるエリザベスカラーは半透明でデザイン性の低いものが一般的ですから、「もうちょっとオシャレなエリザベスカラーを使いたい」というのであれば、飼い主自身で購入するのがいいでしょう。

ソフト素材のエリザベスカラーもあります

また、一般的なエリザベスカラーは、基本的にプラスチック製となります。さすがに首回りは樹脂等でカバーされてはいますが、それでもエリザベスカラーを巻いたことが原因で首回りが毛ズレを起こすこともあります。

ケガ等を治すためのエリザベスカラーなのに、毛ズレなどを起こしてしまえば犬にとってはさらに不快になってしまいます。そんな場合は、ソフトな素材でできたエリザベスカラーというのも販売されています。

さらに、プラスチック製であればそれ自体が音を反響させてしまうため、聴覚の優れた犬にはこれもまた不快になります。ソフト素材であれば適度に音も吸収してくれるので、集音による不快感を失くすこともできます。

これは便利!エリザベスウェアなるアイテムも!

また、首に巻くカラーではなく、洋服のような感じで装着できるウェアもあります。これなら、エリザベスカラーに伴うストレスも大きく軽減できますし、飼い主がちょっと目を離しても安全です。

エリザベスカラーの装着を検討するのであれば、そうしたウェアを着させる方がいいかもしれませんね。これは「エリザベスウェア」と呼ばれるアイテムで、犬の介護服として開発された優れものです。

価格はエリザベスカラーよりやや値が張りますが、それでもそんなに高価というほどではありません。可愛い愛犬のために、ぜひチェックしておきたいアイテムです。

エリザベスカラーを装着するかどうかは病院によって様々

エリザベスカラーを装着するかどうかは病院によって様々

最近では、エリザベスカラーをあまり装着しない動物病院も増えているとも言われていますが、実際には獣医によって様々です。中にはエリザベスカラーを極端に嫌がる犬もいますので、そういった犬には包帯等で代用してしまうケースも多々あります。

どうしても傷口を舐める癖のある犬であれば、やはり包帯の上からでも舐めてしまうので、こまめに包帯を交換してあげる必要性も生じます。エリザベスカラーか、包帯等を代用するかは、獣医と飼い主双方の相談で決めるのもおすすめです。

こまめに包帯を交換したりするのもOKだというのであれば、敢えてエリザベスカラーを選択しなくてもいいかもしれません。

エリザベスカラーの名前の由来

犬のケガや手術後の傷口保護を目的としたアイテムであるエリザベスカラー。首に巻くものなので、「カラー」というのは理解できますが、なぜ「エリザベス」なのでしょうか?

「ひょっとすると開発者の名前?」とも思ってしまいたくもなりますが、これはその外見が「ひだ襟」を巻いた中世イギリスのエリザベス1世に似ていることから名付けられています。エリザベス1世の肖像はネットなどでも簡単に検索できますが、「言われて見れば!」と、納得するはずです。

まとめ

エリザベスカラーは、犬を飼うにあたって事前に用意しておかなければならないというものでもありません。基本的には動物病院で渡してくれるものなので、まずはそのエリザベスカラーを使用しつつ、ソフト素材のものに変えるかウェアタイプのものにするかを決めるのがいいかもしれません。

やはり今おすすめなのはこのエリザベスウェアですね。エリザベスカラーよりもストレスがかかりにくいため、皮膚病や術後服として主流になりつつあります。

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