ドッグランといえば、ドッグカフェなどと並んで犬を飼育している人なら誰もがしっているほどメジャーな遊びスポットですよね?
今や日本全国どこに行っても、必ずドッグランが設置されています。つまり、北は北海道から南は沖縄まで、どの都道府県にも必ず1箇所以上のドッグランがあるわけです。
ドッグランとは、まさにその言葉の意味するとおり、愛犬を自由に走り回らせてあげることができる施設のことで、「屋外ドッグラン」もあれば、「屋内ドッグラン」もあります。
近年では、愛犬家も気軽に訪れることができるように、有名なリゾート施設にもドッグランを設置するところあり、高速道路のサービスエリアなどでも、ドッグランを併設しているところがあります。
ドッグランの数は、年々増加傾向にあるため、愛犬家にとっては、どこへ行っても愛犬と一緒に楽しめるスポットが増え続けていることになりますね。
ドッグランのメリットは?
ドッグランのメリットは、愛犬のストレス発散や運動不足解消です。つまりは、『開放感』です。もちろん、ストレスの発散や運動不足解消には毎日の散歩も欠かせません。
しかし、散歩とは違い、ドッグランでは基本的にノーリードで走り回らせてあげることができます。思い切り開放感に浸らせてあげることができるため、散歩以上のストレス発散と運動不足解消になります。
また、先にも触れましたが、飼い主と愛犬が共に楽しめるというのも大きなメリットのひとつでしょう。「飼い主と一緒に楽しめる」というのは、犬にとってもこの上ない至福です。飼い主と愛犬がともに目一杯楽しむことで、お互いの絆や信頼関係を深めることができます。
ドッグランの利用で注意すべきことは?
ドッグランは、原則、受付を済ませて利用料金さえ支払えば利用することができます。
また、小さな公園などに設置されているドッグランや高速のサービスエリアなどに設置されているようなドッグランであれば、無料で誰でも利用できるというタイプのドッグランもあります。
いずれにしても、最も注意すべきことは、『マナー』です。『マナー』というのは、言い換えれば『最低限の暗黙ルール』とでも言った方が適切かもしれません。
ドッグランを利用する以上、愛犬家として心得ておくべき基本的なルールということですね。
実際、そうしたマナー違反・ルール違反によって、他の飼い主や犬に迷惑をかけてしまう人も少なくありませんし、様々なトラブルが起こっているのも現状なのです。
参考:みんなのペットライフ
しつけは重要!「開放的=何をしてもOK」という意味ではありません
ドッグランのり利用で重視すべきことはしつけです。これが、ドッグランを利用する上で最低限のルールで、飼い主としては当たり前のマナーでもあります。
とても開放的なドッグランでは、楽しすぎて興奮状態に陥った犬が他の犬にじゃれついたり、噛んで怪我をさせてしまう事故も多々あります。
もちろん、他に利用者がいないのであれば、ある程度自由に遊ばせてあげるのも構いませんが、他にも利用者がいる場合は十分に注意しなければなりません。
特に愛犬を初めてドッグランへ連れ出すときは要注意です。普段の散歩ではおとなしくても、いざドッグランへ行ったら興奮してまったく言うことを聞かなくなる犬もいます。
- 普段はおとなしいから大丈夫
- 家では言うことを聞くから大丈夫
と、いったような過信は禁物です。突然、自由に走り回れる環境に身を置いたときの興奮状態は、時として飼い主の想像を遥かに上回ってしまうこともあるのです。
家ではしつけができていても、ドッグランのようなある意味特殊な環境下では、まったくコントロールが利かなくなる恐れもあります。ましてや、普段からあまり他の犬と会うことがないという犬であれば、たとえドッグランであっても、最初はリードをして様子を見た方がいいでしょう。
ドッグランでトラブルを招きやすいケース
他の犬や飼い主に迷惑をかけてトラブルを招いてしまうケースとしては、次のようなものが挙げられます。
- 臆病
- 警戒心が強い
- 仔犬の早い時期に親や兄弟から引き離された
- そもそもしつけができていない
- 犬ではなく飼い主の人間性が最悪
上の1番目や2番目は言わずもがなですよね。普段から他人や他犬に対して怖がったり、警戒心を剥き出しにしてしまうのであれば、まずはドッグランデビューの前に人や犬に慣れさせておく必要があります。
上の表でポイントとなるのが、やはり3番目です。ブリーダーから購入したならそうした心配はあまりありませんが、やはり仔犬期に養われるべき社会性が身に付いていない犬は、いきなりドッグランへ連れ出すのは危険です。
悪質なブリーダーからの購入であったり、ペットショップで購入した犬に関しては、儲け主義の犠牲によって、生まれてから早い段階で母犬や兄弟たちから引き離されてしまいます。
そのため、他の犬とのコミュニケーションが上手にできないという問題行動を招きやすくなります。
愛犬と一緒にドッグランへ行きたくても、こうした問題行動が原因で連れていくことができない飼い主もいますし、こうした問題行動が重大なトラブルを招き、ドッグランの出入りを禁止されてしまう人もいます。
しかし、だからといってそれは犬のせいではありません。そうした原因のすべては人間の身勝手で引き起こされていることになりますよね。
問題行動の多くは粘り強いしつけで変えることも可能ですし、ドッグトレーナーなどの協力を仰ぐことも有効な方法のひとつです。
ワクチン接種や夏場の利用、ヒート――注意すべきことはたくさん!
今さらなことではありますが、ほぼすべてのドッグランでは、必ず注意事項を設けています。他の飼い主や犬に迷惑となる行為の禁止はもちろんですが、必ず混合ワクチン接種を済ませていなければならないというルールがあります。混合ワクチン接種は飼い主がすべき最低限のこと。
原則中の原則ですよね?ところが、実に悲しい話ですが、混合ワクチン接種すらしていないのにドッグランへ連れてくる飼い主も少なくないようです。ドッグランに限らず、ドッグカフェなどの犬専用施設では利用の際にワクチン接種を証明するものを提出しなければならないという決まりがあります。
接種していないのに接種したと偽って入場しようとする悪質な飼い主もいます。「ワクチン証明書忘れちゃって……」そんな幼稚な言い訳をする飼い主も実際にいます。ドッグランなどへ行くなら、ワクチン証明書を携行するのは基本中の基本。
少なくともこれからドッグランデビューを考えている飼い主さんは、必ずワクチン証明書を携帯するようにしましょうね。
さらに、夏場であれば炎天下で遊ばせることになりますから、犬の熱中症にも注意すべきですし、メス犬であればヒート(生理)時のドッグラン利用は避ける必要があります。
こうした注意事項は、ドッグランのホームページやパンフレットなどにもちゃんと記載されていますので、事前確認は怠らないようにしましょう。
まとめ
春や秋の行楽シーズンは、ドッグランも混み合います。他の飼い主や犬たちが多く集まれば集まる場所ほど、当然ながらトラブルも起こりやすくなります。
個人で来ている愛犬家もいれば、愛犬家同士のサークルで連れ立って来ている愛犬家もいます。飼い主同士のトラブルはもちろん、犬同士のトラブルを防止するためにも、基本的なマナーやルールは厳守しましょう。