愛犬が糖尿病に!?その原因と食事との関係

愛犬が糖尿病に!?その原因と食事との関係

人間にはすっかりお馴染みとなってしまった糖尿病。この糖尿病は犬にも増えている疾患です。決して人間だけの病気ではなく、犬にとってもごくごく身近に存在する病気として認識しておくことが必要です。

人間社会における糖尿病は、一昔前まで「成人病」と呼ばれる病気のひとつでしたが、現在では成人病という呼称は無くなり、「生活習慣病」という呼称となっています。なぜ成人病から生活習慣病と呼ばれるようになったのか――?

その理由は至極簡単で、「大人になってから発症するもの」というイメージが先行してしまうからです。しかし、実際には成人以前の人でも発症することがあるため、曖昧な呼称を改めたのです。

また、成人病は個人の生活習慣によって引き起こされるケースも多いことから、生活習慣を改めるようにという思いも込めて、「生活習慣病」と呼ばれるようになったのです。

もちろん、遺伝的な問題等でどうしても発症を避けることができないというケースもありますが、ほとんどの場合は、成人病リスクは生活習慣を改めることで回避できます。つまり、特別な事情を覗けば、自己責任を伴う病気であるということです。

犬の糖尿病とは?

犬の糖尿病とは?

人間の糖尿病には2タイプありますが、犬の場合も人間のそれと同様です。「Ⅰ型糖尿病」・「Ⅱ型糖尿病」という言葉をお聞きされたことがある人も多いかと思いますが、糖尿病にはこの2タイプが存在します。これは人間も犬も同じです。

Ⅰ型糖尿病

このタイプの糖尿病は、突発的に発症するケースの多いタイプです。食物を摂取すると血液中に糖分が溜まります。この糖分を分解するために、すい臓からインスリンという物質が分泌されます。

Ⅰ型の場合、そもそもインスリンを生成する細胞の働きが壊れており、ごく少量しか分泌されなかったり、全く分泌されなかったりします。そのため、血液中の糖分濃度が上がり、様々な支障をきたすことになります。Ⅰ型の場合、注射によってインスリンを補わなければならず、人間のお子さんが発症する糖尿病の多くを占めます。

Ⅱ型糖尿病

このタイプは、インスリンがちゃんと分泌されているにも関わらず、何らかの原因でインスリン自体の働きが弱い場合、もしくは、インスリンの分泌が少ないことで糖尿病となってしまうタイプです。人間の成人が発症するタイプとしてはこのⅡ型がほとんどを占めます。

糖尿病というと中年以降に多いイメージがありますが、戦後以降、食生活の変化などに伴って若い人の発症率も高くなっています。国民病と呼ばれて久しく経ちますが、食生活などを意識して改善していかなければ、発症率を下げることは難しいのかもしれません。

犬の糖尿病ではどちらが多い?

犬の糖尿病の場合、人間とは逆でⅠ型糖尿病が大勢を占めます。Ⅱ型を発症する犬もいますが、Ⅱ型はどちらかといえば犬よりも猫の方が多いとされています。愛犬が糖尿病になったら?前触れはある?

糖尿病になると、とにかく喉が異様に乾くため、水をがぶ飲みするようになります。それに伴っておしっこも頻繁にするようになりますし、食事の量も増します。しかし、いくら食事をしても糖分の吸収が思うように行われないため、体重も減少してきます。

こうした症状が見られたら、早い段階で獣医の受診を仰ぎましょう。

合併症も不安要素

また、人間の場合もそうですが、犬の糖尿病でも最も恐ろしいのが合併症です。犬であれば、白内障や肝疾患、自律神経障害、各種感染症リスクなどが主な合併症として知られており、糖尿病性ケトアシドーシスによる下痢や嘔吐、昏睡状態等も起こり得ますし、肝疾患に伴う腹部の膨張が見られることもあります。



犬が糖尿病になる原因

犬が糖尿病になる原因

犬の糖尿病の多くが、肥満や運動不足、食事、ストレスなどが原因となっています。この点も、人間のケースと似ています。こうした生活習慣を送っていると、糖尿病の発症リスクも著しく向上してしまいます。

また、加齢に伴って発症することもありますので、「うちの子は大丈夫」と過信することなく、日頃から糖尿病予防に努めておくことは事情に大切な要素となってきます。

犬の糖尿病を防ぐためにできることは?

犬の糖尿病を防ぐためにできることは?

犬の糖尿病を予防するためには、何を置いても「食事と体重管理」がキーワードとなってきます。特に、ガツガツと食事を早食いする犬は糖尿病にかかるリスクも高めです。血液中の糖分濃度が一機に高くなってしまうため、インスリンの働きも追いつかず悪循環に嵌りやすくなります。

また、避妊後のメスが肥満になりやすくなりますが、避妊後は適切な食事管理と体重管理を徹底しないと糖尿病リスクが高くなります。日頃の運動はもちろんですが、食事量も意識的に調節してあげる必要があります。

犬が糖尿病になったら食事には十分なこだわりを!

犬が糖尿病になったら食事には十分なこだわりを!

犬が糖尿病になってしまった場合、当然ながらこれまでと同じような食事では改善されません。適度な運動と併せ、食事量やカロリー、そして食事の回数などにも気を配りたいところです。

特に最近では、糖尿病になってしまったペットのための療法食も登場していますので、そうしたフードを検討するのがおすすめです。

もちろん、糖尿病の治療と並行して行っていくことになりますので、飼い主の独断で行うよりは、獣医とも相談しつつ決めていくようにするのがおすすめです。いずれにせよ、早い段階で発見することが最も好ましいことになります。重症化すれば当然命にも関わりますので、飼い主がいかに気を配れるかがカギとなります。

さいごに

人間の場合、もし糖尿病になった原因が個人の生活習慣であったとすれば、それは少なからず自己責任という部分も含まれてしまいます。しかし、犬はそうではありません。

もし、生活習慣が原因で糖尿病になってしまったとしたら……?そう、それは飼い主の責任となってしまうのです。

  • 「手をかけてあげられないから」という理由で運動不足になってしまう――。
  • 「おやつを与えておけば大人しくなるから」という理由でおやつを与え過ぎてしまう――。
  • フードの量を意識せず過剰に与えてしまっている――。

こうした様々な”飼い主の怠慢”によっても、犬の糖尿病は引き起こされるのです。もちろん、犬種によっても糖尿病の発症リスクの高い犬種というのは存在します。

プードルやダックスフンドなどがその代表例ですが、結局はそれを知っていようが知っていまいが、怠慢な飼い主であれば遅かれ早かれ愛犬は糖尿病を発症することになります。

遺伝的な要因など、どうしても避けられないという特殊なケースを除けば、その原因のほとんどが飼い主によるものなのかも?しれません。