犬も人間と同じ動物である以上、どんなに注意していても病気になってしまうこともありますし、思わぬ怪我に見舞われることもあります。そうしたいざというときの事態に備えておくためにも、信頼のおける獣医さんを探しておくことも必要なことです。
たとえ病気や怪我でなくても、ワクチン接種や健康診断などでも何かとお世話になる機会の多い動物病院。愛犬の一生をサポートする上で欠かせない動物病院だからこそ、事前のリサーチも必要です。
そこで今回は、動物病院の探し方などのポイントについて、ご紹介していきます。
まずは近所の動物病院をリサーチ!
動物病院を選ぶ上で多くの方が重視することといえば、やはり家からの距離が近いことでしょう。どんなに腕の立つ評判の獣医さんがいたとしても、あまりにも遠方であればいざという時の備えには向きませんよね?
まずは近所にどのような動物病院があるのかをチェックするところから始めるのがおすすめです。
動物病院の様子をリサーチ!
次に気になるポイントとしては、動物病院内の様子。どのようなスタッフがいるのか、獣医さんはどのような人なのか、院内は清潔感があるか――etc。
理想を言えば、1軒1軒廻ってすべてをチェックできれば望ましいのですが、わざわざそこまでするのも手間がかかってしまいます。そこでおすすめなのがホームページなどのチェックです。
今ではほとんどの動物病院でホームページを開設していますから、そこから院内の様子や獣医さんの人物像を探ることができます。もっとも望ましいのが、ホームページから様々な情報を発信している動物病院です。
できれば、獣医さんのコラムやスタッフのブログなどがこまめに更新されているような動物病院がおすすめです。また、電話で問い合わせをしてみることで、スタッフの応対力を確認することもできます。
良い動物病院なのか悪い動物病院なのか?を見分けるポイント
動物病院の善し悪しを決めるポイントはいくつかありますが、代表的なポイントを以下に挙げてきましょう。
- 獣医の人間性
- 料金体系などが明確
- 確実な技術や知識がある
上の3つは、最低限押さえておきたいポイントです。
1.獣医の人間性
獣医さんといえども、そこはやはり人間ですから、様々な性格の方がいらっしゃいます。飼い主目線で説明してくれるか、病気や怪我の特徴や治療方法やメリット・デメリットなどをいかにしっかりと説明してくれるかがポイントです。
横柄な態度であったり、ろくな説明もせず治療方針を決めるような獣医、面倒臭そうな対応をしたりいつも機嫌が悪いような獣医は、残念ながらあまり良い獣医とは言えません。
治療中や治療後のケアなどについても説明してくれる獣医さんが理想的ですし、症状に応じて専門医を紹介してくれる獣医さんも良い獣医さんと言えるでしょう。
セカンドオピニオンの必要性についても説明してくれる獣医さんであれば、とても親切な獣医さんと言えるでしょう。
2.料金体系などが明確
- 「この治療をするとこれだけの治療費が必要になる」
- 「この手術をするとこれだけの手術費が必要になる」
という説明をしっかりとしてくれる獣医さんであるかどうかも大事です。曖昧な料金説明のまま治療を進める獣医さんもいますし、滅多にないことですが事前になんの説明もないまま高額な治療費を請求する悪質なケースも実際にあります。
治療にはお金がかかるもの。どのような治療方法があり、それぞれにどれだけの費用が必要になるのか?という説明が不足している動物病院では、後々トラブルを招きかねません。
ましてや治療明細すら見せてくれないようであれば、もはや悪意があると言い切ってしまってもいいでしょう。
3.確実な技術や知識がある
どうせ受診するなら腕の良い獣医さんであるに越したことはありません。先にも述べましたが、様々な病気に関する情報をホームページ上で発信している獣医さんも少なくありません。
そうした先進的な考え方を持った獣医さんであれば、様々な治療方法にも触れる機会も多いため、技術的にも比較的信頼できる獣医さんだと言えるでしょう。
人間の医療と同じで、動物医療も日々進化しています。悲しいことですが、利己的で儲けしか考えていない獣医さんがいるのも事実ですし、そうした獣医さんは動物医療の進歩にも乗り遅れています。
口コミで評判が広がる動物病院は◎
動物病院のなかには、愛犬家同士の口コミから評判が広がっていくところもあります。どれだけ積極的に商品やサービスの宣伝をどしていても、やはり口コミに勝るものはありません。
直接的な評価が口々に伝わっていくことが、もっとも効果の高い宣伝だと言われています。各地域に、必ずひとつやふたつは『口コミ評価の高い動物病院』というのがあるはずです。そうした口コミをもとに、信頼できる獣医さんを見つけてみるのもおすすめです。
まとめ
ここでは良い動物病院の探し方や、見極めるポイントなどについてお話しました。最近ではペットブームということもあり、獣医さんも大変なご苦労をされている方がたくさんいらっしゃるようです。
中途半端に偏った知識を振りかざして獣医さんに詰め寄る飼い主さんや、治療費の確保も考えずに犬を飼い始めてしまう飼い主さんも増えているようです。
獣医さんの説明にまったく耳を貸さない、治療費を払えない――そんな中でも獣医さんは犬の命を救うために全力で頑張ってくれているという現実も、もう少し理解しておく必要があります。
健康診断からワクチン接種、大きな病気や小さな病気、誤飲などの事故、突発的に起きる怪我など、犬を飼うということは必ず動物病院にお世話にならなければならないということはもはや当たり前のこととして受け止めておきましょう。
「可愛いから飼う」のではなく、飼った後のことまでしっかりと考えた上で、愛犬を迎え入れるように心掛けたいものですね。最近の出来事で言えば、某女優さんの愛犬が誤ってお酒を飲んでしまい、命を落としてしまうという痛ましい事故もありました。
飼い主の過失による事故。愛犬を失ってしまった気持ちは十分に理解できますが、とても同情できないという愛犬家も多いようです。
命を落としてしまってからでは、いくら腕の立つ獣医さんがかかりつけ医でももはや助けることは叶いません。そうした事態に陥らないためにも、まずは飼い主として最低限の注意は怠らないようにしましょう。