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犬のクッシング症候群とは?原因や症状を知って対処していこう!

   

犬のクッシング症候群とは?原因や症状を知って対処していこう!

副腎皮質機能亢進症――。これは、「ふくじんひしつきのうこうしんしょう」と読みます。

この聞き慣れない病気のことをご存知でしょうか?

この病気は一般的に「クッシング症候群」と呼ばれており、ホルモンの過剰分泌によって体に様々な障害をきたす病気です。

クッシング症候群については、「よく知っている!」という人の方が恐らくは少ないはずです。

ほとんどの人は、聞いたことがある程度か、もしくはまったく聞いたことがないのではないでしょうか?

  • 一体、クッシング症候群とはどんな病気なのか?
  • 症状や治療法にはどのようなものがあるのか?

こういったことを中心に解説していきます。

実は、クッシング症候群については、その症状の見極めが非常に難しいため、特徴を知っておいて損はありません。ぜひ参考にしてみてください。

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クッシング症候群の原因は副腎!そもそも副腎ってなに?

クッシング症候群の原因は副腎!そもそも副腎ってなに?

クッシング症候群という病名以前に、そもそもその原因となる副腎というのは体のどこの部分のことなのでしょうか?

副腎は、腎臓の上部に位置する小さな臓器で、別名「腎上体(じんじょうたい)」とも呼ばれています。

「副腎皮質ホルモン」という言葉を聞いたことがあるという人も多いかもしれませんが、副腎ではコレステロールを原料に様々なホルモンが作られています。

糖を制御するホルモンや性ホルモン、そして電解質を調節するホルモンなどが知られていますが、このうち糖を制御する「糖質コルチコイド」というホルモンが過剰に分泌することで様々な症状を発症します。

なぜ副腎がホルモンを過剰分泌するの?クッシング症候群の原因は?

なぜ副腎がホルモンを過剰分泌するの?クッシング症候群の原因は?

人の臓器は、腸を除いてすべて脳からの指令で活動しています。

脳の下垂体から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が分泌され、この刺激によって副腎が糖質コルチコイドなどのホルモンを分泌しています。

つまり、この副腎皮質刺激ホルモンが、脳から「ホルモンを分泌してね!」という指示を伝える役目をしているのです。

この副腎皮質刺激ホルモンを分泌しているのが。脳の下垂体にある下垂体腺という部分で、ここに腫瘍ができてしまうことで副腎皮質刺激ホルモンがノンストップで分泌されて信号を送り続けてしまうため、副腎が糖質コルチコイドをどんどん分泌し続けてしまいます。

脳の下垂体腺腫による糖質コルチコイドの過剰分泌のことを、「クッシング病」と呼びます。

また、脳下垂体は正常でも例えば肺や膵臓にできた腫瘍が副腎皮質刺激ホルモンに似た物質を分泌することがあります。

これを、異所性ACTH産生腫瘍と呼びますが、この異所性ACTHを脳下垂体からのACTHと勘違いしてしまい、副腎が糖質コルチコイドを過剰分泌してしまう症状もあり、「クッシング病」と、この「異所性ACTH産生腫瘍」による糖質コルチコイドの過剰分泌を総称して、「ACTH依存性クッシング症候群」と呼びます。

また、上とは別に、副腎線種や副腎癌など、副腎そのものの副腎疾患によって糖質コルチコイドが過剰分泌されることもあり、これを「ACTH非依存性クッシング症候群」と呼びます。

要は、脳の機能が壊れてしまい、副腎に対して指示を出し続けてしまっている状態や、他の臓器にできた腫瘍がニセの指示を出して副腎に糖質コルチコイドを分泌させている状態を「ACTH依存性クッシング症候群」、副腎に異常が発生して脳からの指令を受けることができない状態を「ACTH非依存性クッシング症候群」と呼ぶのです。

クッシング症候群の症状ってどんなもの?

クッシング症候群の症状ってどんなもの?

犬のクッシング症候群に関しては、そのほとんどが「ACTH依存性クッシング症候群」だと言われており、脳下垂体の異常が多くを占めます。

糖質コルチコイドが過剰に分泌されることにより、肝機能や皮膚の代謝に大きな影響を及ぼします。

それにより、次のような症状がみられるようになります。

  1. 水を頻繁に飲む
  2. 尿の回数が多い
  3. お腹がポッコリとする(ポットベリー)
  4. 筋力の低下・筋肉量の低下
  5. 疲労度が増す・気力がない
  6. 皮膚割れ・皮膚の石灰化・皮膚が薄くなる
  7. 食欲増加
  8. 体重の低下
  9. 被毛が抜ける

主な症状だけでもこれだけあります。

これらの症状を見るとよく分かりますが、高齢犬にもよく見られる症状です。

つまり、本当はクッシング症候群なのに、こうした症状から単なる高齢によるものだと勘違いしやすいのです。

冒頭で、「症状の見極めが非常に難しいため、特徴を知っておいて損はない」と言ったのはそのためです。

少なくとも、上記の症状が見られた場合は、一度獣医の診察を仰いでみるのがおすすめです。

高齢犬であればなおさらのこと、健康診断を兼ねる意味でも、動物病院で診察してもらいましょう。

もし愛犬がクッシング症候群だったら?どんな治療を行う?命の危険はあるの?

もし愛犬がクッシング症候群だったら?どんな治療を行う?命の危険はあるの?

クッシング症候群は、基本的に有効な予防方法がありません。

強いて挙げるなら脳下垂体や他の臓器に腫瘍ができないように予防するなどの方法を取るしかありません。

また、クッシング症候群になってしまった場合は、糖質コルチコイドが過剰分泌されている原因を突き止めて、その治療を行うことになります。

放置しておけば改善することはありませんし、どんどん進行して命の危険に晒されることもあります。

脳下垂体に異常があるのか?それとも副腎の異常なのか?ということが分かったら、例えば腫瘍であればそれを切除するなどの治療を行います。

外科手術以外の方法としては、薬によってホルモンを抑制することも可能ですが、飲み始めるとそれ以降はずっと飲み続けなければならない薬となりますので、治療に関しては獣医としっかり相談した上で決めるようにしましょう。

いずれにせよ、症状が悪化する前に早期発見・早期治療が大切になります。

また、ドッグフードは体の負担にならない低糖・低脂肪タイプに変えて病気の治療をサポートしていきましょう。

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まとめ

クッシング症候群というのは、人間にも起こり得る病気ではありますが、人間の場合は難病と呼ばれるほど珍しい病気となります。

しかし、犬のクッシング症候群に関しては決して珍しい病気などではなく、比較的かかる犬が多いとも言われています。

ここでご紹介した症状などはあくまでもひとつの目安に過ぎませんが、それでも気になる症状が現れたらなるべく早めに行動するのが望ましい方法です。

診断の結果、もしかしたらクッシング症候群ではないかもしれませんが、万が一ということを考えた場合、やはり飼い主の行動力こそが愛犬の命を救うことになります。


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